<映画上映は、無事に終了しました。学生たちによる報告記事です。>

先日告知しましたように、私たち「映像翻訳ラボ」の新年度メンバー15名が初めて字幕を作成した作品がショートショートフィルムフェスティバル&アジア2017のプログラムの一部として2017年6月に上映され、先日、閉幕を迎えました。今回の経験について、この場を借りて報告いたします。

 今回の担当作品は、Snowbird(Sean Baker監督/アメリカ/2016年/11分52秒)でした。カリフォルニア州南部のスラブシティ(ホームレスたちが住み着いた砂漠地帯の“町”)を舞台とした不思議な作品で、少女テオが、そこに住む人々に手作りのケーキを配り歩く物語です。

5月上旬に担当作品が決定すると、全編を3パートに区切り、私たちもA、B、Cの3つのチームに分かれて、ただちに作業に着手しました。

 まず、映画のスクリプトを語義どおりに訳出する「ベタ訳」で全体の流れを掴みながら不明点を抜き出し、オンライン・データベースやウェブサイトを含む各種資料に当たりながらそれらを順次解決しながら、プロ仕様のパソコン・ソフトを用いて字幕を作ります。作業は、音声の切れ目に合わせた字幕出没箇所の指定(ハコ切り)から始まり、「1秒=4文字」などのルールに従い、字幕を入力していきます。

 限られた文字数のなかで、スクリプトの意味をうまく伝えられる言葉を探したり、英語独特の言い回しをどのように日本語に落とし込むかを考えたりと、苦心の連続でしたが、理詰めだけでは出てこない、ピッタリの一言を思いつく瞬間は、感動的ですらありました。 最後に3つのパートを統合し、調整を行ない、宮澤淳一先生の校閲作業にバトンタッチできたのが5月20日です。約10日間をかけた集中作業でした。

 上映は、表参道や原宿などの計4か所の会場で行われ、多くの観客の方に見ていただきました。限られた時間内での作業であり、段取りや調査方法などにおいて、多くの反省点もありましたが、私たちが作った日本語が実際に字幕に使用され、上映の最後のクレジット画面に自分たちの名前が表示されているのを見るのには感慨深いものがありました。 今秋予定されているUNHCR難民映画祭でも、映像翻訳ラボは、上映作品の1つの字幕作成を担当しますので、今回の経験を活かしたいと思います。

 最後に、日本映像翻訳アカデミーの新楽直樹代表や石井清猛先生、桜井徹二先生をはじめスタッフの方々、ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2017の運営に携わった方々、宣伝活動にご協力いただいた皆様と、ご来場いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。

青山学院大学総合文化政策学部「映像翻訳ラボ」2017年度履修生一同

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<以下、告知記事です。>

ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2017開催! 「映像翻訳ラボ」が字幕を作成したSnowbirdが上映されます(6月3, 7, 11, 14, 16日)

今年も、ショートショートフィルムフェスティバル&アジアにて上映される作品の字幕作成に、本学部「映像翻訳ラボ」の学生たちが携わりました。担当作品は Snowbird という短編映画です(日本初上映)。 この「ラボ」(末尾の説明参照)は、2010年度より継続しており、今回は21本目の成果発表となりました。作品をご覧いただければ幸いです。

作品情報:

Snowbird Sean Baker監督 / アメリカ / 2016年 / 11分52秒

概要:舞台はカリフォルニア州南部のスラブシティ。海兵隊キャンプ跡地にホームレスたちが住み着いてできた荒涼とした“町”である。少女テオは、そこに住む人々に手作りのケーキを配り歩く。やがてある男性を訪ねるが‥‥。

iPhoneを使った斬新な撮影で話題となった『タンジェリン』(2015年)のショーン・ベイカー監督が、ファッションブランドKENZOの依頼で制作した短編映画。砂漠の中で映える色彩豊かなKENZOブランドの衣装にも注目である。

詳しくはこちら:

ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2017 http://www.shortshorts.org/2017/

http://www.shortshorts.org/2017/ja/program/fashion.php

字幕作成:

青山学院大学総合文化政策学部「映像翻訳ラボ」履修学生15名(宮澤淳一教授担当)

指導協力:日本映像翻訳アカデミー http://www.jvtacademy.com/

上映日時/場所: 特別上映プログラム・イベントの「ファッションショートプログラム」のカテゴリーで、他のショートショートフィルム20作品と同時上映されます。一作品あたり1分~12分程で合計上映時間は1時間50分の予定です(通しでの鑑賞となります)。

★6/3(土) 13:30~15:20 表参道ヒルズSPACE O(表参道駅から徒歩2分) ★6/7(水) 20:00~21:50 ラフォーレミュージアム原宿(明治神宮駅から徒歩1分) ★6/11(日) 17:50~19:40 ブリリアショートショートシアター(みなとみらい駅から徒歩6分) ★6/14(水) 17:50~19:40 ブリリアショートショートシアター(みなとみらい駅から徒歩6分) ★6/16(金) 17:50~19:40 iTSCOM STUDIO&HALL 二子玉川ライズ(二子玉川駅から徒歩3分)

入場料:無料(ですが予約が必要!)  事前予約‥‥サイトの予約ページから上映前日23:59までに申し込み(予約にはPeatixへの登録が必要です) 当日券‥‥初回上映20分前より先着順

※予約は、下記のリンク先から希望日の「チケット予約へ」をクリック http://www.shortshorts.org/2017/ja/program/fashion.php

※映像翻訳ラボについて 「ラボ」とは、青山学院大学総合文化政策学部の特色ある実習授業「ラボ・アトリエ実習」の略称です。「映像翻訳ラボ」(正式名「映像翻訳を通じて世界と関わる」)は、2010年度から継続しているプロジェクトで、宮澤淳一教授の指導のもと、日本映像翻訳アカデミーでの研修・指導協力を経て、「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」や「UNHCR難民映画祭」等で上映される作品の字幕作成に、毎年取り組んでいます。映画の字幕製作を通して「文化のプロデューシングやマネジメント」におけるその意義を理解するとともに、映像作品の理解力や調査能力を高め、外国文化や世界の諸問題への関心を深める努力をしています。

※青山学院大学総合文化政策学部は、今回ショートショートフィルムフェスティバル&アジアと包括連携に関する協定を結んでおり、この「映像翻訳ラボ」の活動とは別に、他の学生がインターンやボランティアとして運営に参加しています。